WHY... 3.11の避難所で見た紙がこれを作るきっかけになった
3.11から1ヶ月ほど経ったある日、私達家族は2時間ほどかけて娘の知り合いの子が避難している沿岸の小学校に向かった。娘の服が入った衣装ケースを車に積んで。
途中の道の駅では自衛隊のトラックが休憩していた。
緊急物資の配送状況。配送場所、地区、日付、数量。どこの地区にはいつどれくらいの物資が届けられているのか。予定も書かれていたかも知れない。
避難所では、体育館で寝泊まりしている人達のためのダンボールの衝立作りを手伝った。奥に立ててあるのは着替え用の衝立。
ふと避難所の入り口に置いてあったバインダーが気になった。
これを見て避難所の状況によっては調整を本部に依頼するのだろうか。人数や年齢や性別、健康状態によって必要なものを判断しているのだろうか。
「これ全部紙でやってるのか...大変だな」 システムのイメージが湧いてきて思わず写真を撮った。
壁の張り紙が目についた。
誰かに向けた伝言だった。連絡がつかないが、必ずどこかの避難所に立ち寄るはずだと信じている人たちのための。
ワークフローだった。
この時はシステムのイメージは沸いたものの、震災後の自分の仕事に追われ、イメージが焼き付いたままになっていた。
時々思い出しては、「インターネットに繋がらなくてもオンプレで動くFileMakerがあればデータ管理と共有と再利用ができるのにな。」「インターネットに繋がらなくてもオンプレで動くRedmineがあれば避難所の運営スタッフのワークフローができるのにな。」と想像を膨らませていた。
そんな漠然と抱いていた思いが、9年の時間を経て、FileMaker19でアドオンが作成できると知ったとたん、つながった。まさに「点と点がつながった」※1ような感じで、様々な入力フォームをFileMakerで作り、アドオンを貼り付けて、Redmineでまとめて受付けすればいいよね。
FileMakerなら使いながらどんどんカスタマイズできる。日々変わる避難所の運営上の課題を反映しながら。そして避難所で起きるすべての事柄をひとつの窓口に集約してスタッフで共有したり責任者の承認を得たり。
以上がレセプションfor Redmineを作るきっかけでした。
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各地で開催されているセミナーの動画を見ると、次々と事案が起こり、データ化している時間などないように見えます。現場でシステムをカスタマイズしている暇もない。かなり操作に手間がかからないように作りこまないと追いつかないでしょう。
音声入力やタッチのみの入力、画像や地図、屋内平面図との連動、顔認証などなど次々と思いつきますが...
このゲームにすら対応できないものは、真の避難所運営システムではないのだろうと思います。
FileMaker + レセプション for Redmine + Redmine で避難所で次々と発生する事象をワークフロー管理できたとしても、肝心の意思決定をどのように行うかが未知数。スタッフの多数決で決めることもあるかもしれないし、被災者でもある避難所の代表者が一人で決められることも限られているだろうし。緊急度によって変わる優先順位、共同生活とプライバシー、家族や知人というバイアスに囚われない公平性などなど。本当にどうやって決めるんだろう。
このガイドラインには、女性が避難所運営の意思決定に加わることの必要性が書かれている。でも避難所運営委員会の3割を女性にというその3割の根拠は何?多数決で負けるよね。というか、そもそも委員会のメンバー構成の考え方もそうだしわからないことが多すぎる。
少なくとも避難所で起きている問題が、意思決定する人たちに漏れなく可視化されるべきだとは思う。
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しかし、本当に避難所では同じ事が起きていたのだろうか。3.11の避難所で何が起きていたのかを調べています。
Googleで検索 "3.11 避難所 現実"
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